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LEATHER 革

革加工の基本は、良質の素材を選択することと、丹念な手仕事です。
厳しい基準によって選別された健康な牛の皮は、数多くの工程を経て、しなやかさ、保湿性、耐久性、肌触りのすべてにおいて優れた革へと生まれ変わります。世界でも一握りといわれる上質な革を使った家具は、時代とともにその魅力を増し長きにわたり私たちの生活を豊かにします。

01: 鞣しとは

皮を、装飾用の革に加工する工程を「鞣し(なめし)」といいます。
皮は柔軟性に富み非常に丈夫ですが、そのまま使用するとすぐに腐敗したり、乾燥すると板のように硬くなり柔軟性がなくなります。この大きな欠点を樹液や種々の薬品を使って取り除く方法を「鞣し」といいます。「鞣し」は読んで字の如く、革を柔らかくすると書きます。
大まかにいえば、適度なコラーゲンを残しつつ不要な脂質やたんぱく質を取り除き、そこに天然、あるいは人工的なリンス剤を染み込ませることで、革の腐敗や硬化を防ぐ加工です。鞣していない状態を皮革の皮(SKIN)と呼び、鞣したものを皮革の革(LEATHER)と呼び区別しています。

02: 革の繊維構造と表面加工

鞣しの工程において、毛、表皮、皮下組織は取り除かれ、図の真皮層という部分が残り、革になります。真皮層は、毛根低部を境として、外側を乳頭層、内側を網状層と区別します。乳頭層の表面を「銀面」と呼び、その銀面を完全に残したままの革を「フルグレイン(銀付き)」と呼びます。量産化される革の多くは、ナチュラルマーキング(注1)と呼ばれるキズを隠すため、銀面をサンドペーパーなどで薄く削る「ライトバフ(銀スリ)」という仕上げになっています。毛穴を残した天然仕上げのフルグレイン、この銀付きのままで使える革というのは、一部の限られた上質の革だといえます。当社の製品でいうと、Z、Y、FYランクはフルグレイン仕上げ、X、FXランクはライトバフ仕上げです。

03: 表面着色方法

鞣した革に色をつける表面着色工程は、大きくは染料だけで仕上げた「フルアニリン仕上げ」と、表面に顔料塗装を施した「ピグメント仕上げ」があり、さらに双方の良さを併せ持たせた「セミアニリン仕上げ」があります。アニリン仕上げがリキッド系なのに対して、ピグメント仕上げはパウダー系といえます。お化粧で例えるならば、アニリン仕上げが化粧水だけなのに対してピグメント仕上げがそれにファンデーションをのせているといった違いをイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。

当社の製品でいうと、Zランクのみフルアニリン仕上げ、Y、FY、X、FXランクはいずれもピグメント仕上げです。 ただし、同じピグメント仕上げの中でも塗膜の厚さが異なり、Y、FYランクは、X、FXランクよりも薄化粧の仕上がりになっています。ルーペで拡大してみるとフルアニリン仕上げであるZランクは細かい毛穴がはっきりと見えているのが分かります。

04: フルアニリン仕上げ

染色のみで仕上げた最もナチュラルな仕上げで、革本来の自然な風合いが強く残ります。やわらかな質感を最大限に残すことにより、非常にしっとりした肌触りを実現しています。
ただし、天然の感触を最優先して革を選定し仕上げているため、表面にシワあとや血管あとなどが残る部分も使用することがあります。これらは画一的にコントロールされた工業製品ではなく、自然の生物として生きていた素材であるという証であり、また塗料や型押し加工などで表面の非均一性を隠していない自然な仕上げである証拠です。 天然素材ゆえの紫外線による退色、スクラッチに対する弱さもその性質の一部ということをご理解のうえ、経年による表面の変化を味わいとして楽しむ方にお薦めの上級レザーです。

05: ピグメント仕上げ(顔料仕上げ)

表面に顔料塗装やウレタン系のクリア塗装などを施し、塗膜を形成させます。これらは型押し加工と併用することで、皮に残っていた傷、しわ、品質のばらつきを抑え、表面の防汚性や色の安定性、ひっかきに対する強度をもたらします。細かな傷、色褪せに強く、適切なお手入れにより外部から侵入する汚れを最小限に抑え、長くその魅力を維持することができますが、一方で革の素材としての本来の感触はやや損なわれます。日常的に、気軽にレザーを使いたいという方にお薦めです。

06: カッシーナ・イクスシーの革

当社の革は5つのランクに分かれます。カッシーナ製品にのみ使用される輸入革はZ、Y、Xの3つのランクに分かれます。カッシーナおよびイクスシーのライセンス製品には国内メーカーから仕上げた革を使用しており、区別するためFY、FXとランク付けをしています。

質感を大きく左右するのは、「表面」「表面着色」「型押」の部分につき、その点からそれぞれのランクをご説明します。

Zランク
Zは「フルグレイン」の「フルアニリン」で、イタリアでも最高ランクに位置されます。 2009年秋。Zランクに「Naturale 08」という商品名のスムース調レザーが加わりました。 「Naturale 08」は従来の工程に加え、最終段階において表面を熱でプレス処理するアイロン加工を施しています。このひと手間がさらなる艶を出し、表面の凸凹を極限まで減らし、なめらかな風合いと極上の手触りを実現します。
Y、FYランク
Y、FYは共に「フルグレイン」の「ピグメント」ですが、型押しの有無と厚みに大きな違いがあります。Yがイタリアから輸入した型押し革であるのに対し、FY革は、当社の企画開発チームと、国内屈指の革メーカーとの共同開発によって生まれました。型押しのないスムース革の独特な表情と、毛穴感のあるしっとりとした触り心地が特徴です。
X、FXランク
X、FXランクは共に「ライトバフ」の「ピグメント」で「型押し」が有ります。Xはイタリア、FXは国内で製造されていますが、仕上げ工程における大きな差異はありません。

革の加工は、非常に工程数が多く、手作業の部分も多い。手間と時間のかかる作業です。 また、天然もののため、無駄になる部分も多く、天然を活かした高付加価値の仕上げほど製品安定性が低く、手間をかければかけるほど人工的な質感になってしまうという矛盾も内包しています。こだわりを持って作られた革について理解を深めることで、空間、生活スタイルに合った革の選択ができ、長くその魅力をお楽しみいただけることでしょう。

(注1)ナチュラルマーキング 牛皮には、牛が生きている頃についた「ナチュラルマーキング」と呼ばれるキズや皺があります。 牛の所有者を示すための烙印である「ブランド」、有刺鉄線や樹木でできたひっかき傷である「バラ傷」、寄生虫が抜け出した「グラブ穴」、糞が付着し皮膚を侵した損傷である「マニュアー」、それ以外にも虫さされ跡や牛同士の喧嘩の傷などもあります。 製品の型取りの段階では、ナチュラルマーキングを避けながら作業が行われます。

  • LEATHER
  • 革の繊維構造LEATHER
  • 241 PRIVEL
  • 285 ELORO
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  • ナチュラルマーキング